蜂兵衛館

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【第2回】ミツバチの社会の不思議

  • ミツバチの社会の不思議

    ミツバチの巣を丹念にチェックする四代目。長年の経験で、ざっと眺めただけで巣の異常を察することができる。

  • ミツバチの社会の不思議

    ミツバチの巣。六角形の部屋の中に蜜が溜まっているのが見える。

はちみつ作りは、人間とミツバチの共同作業です。はちみつを集めるためにはミツバチの自然の習性を利用しますが、人間の知恵や工夫もまた必要なのです。今回は、ミツバチの社会の不思議な仕組みやその習性をご説明しながら、養蜂という仕事をより詳しく知っていただきたいと思います。

ミツバチの巣の仕組み

  • ミツバチの社会の不思議

    巣箱に帰ってきたミツバチ。花から蜜を集めてくる働き蜂はすべてメス。

  • ミツバチの社会は、実に興味深い仕組みになっています。私は40年以上ミツバチと接していますが、まったく飽きるということがありません。
    ミツバチの巣の中は、1匹の女王蜂を頂点にした、完全な女系社会です。ひとつの巣に住むミツバチの数は3万匹から4万匹で、花から蜜を集めてくる働き蜂はすべてメスです。
    一方、オスの蜂はまったく働きません。働かずに何をするかというと、交尾をするのです。卵を産むのは女王蜂だけですから、要するにオスは、女王蜂に子種を提供するためだけに生きているということになります。
    働かないオス蜂は、秋も深まって霜が降りるころになると、徐々に巣の隅の方に追いやられ、食事も与えられなくなります。さらに寒くなると巣の出口まで追い出されます。エサが獲れなくなる冬場は、巣の中の蜂の数が少なければ少ないほどいいのです。ミツバチたちは、こうやって巣の中の人口調整をしているわけです。
    働き蜂の寿命はだいたい40日くらいです。ただし、9月に産まれた蜂はほとんど働かないので、2月か3月くらいまで生きます。働かないだけで、3倍から4倍くらい寿命が長くなるのです。蜂たちは死ぬまで働いて、働き疲れて死んでいきます。私も、そんな働き蜂の姿をずっと見てきましたから、年をとっても働き続けたいと思うのです。

女王蜂とローヤルゼリー

  • ミツバチの社会の不思議

    花を交配させて果実を実らせ、人間に自然の恵みを届けてくる益虫、ミツバチ。はちみつ作りは、人間とミツバチの共生によって可能になる。

  • ミツバチの巣は、六角形の小さな部屋がたくさん集まってできています。それぞれの部屋の中には、卵が産みつけられていたり、蜜が溜められていたりします。ミツバチの主食である花粉が溜められている部屋もあります。
    この花粉を若い蜂が食べて、唾液と一緒に女王蜂の部屋に溜めていきます。これが最高の栄養食と言われるローヤルゼリーです。女王蜂はローヤルゼリーしか食べません。そうして栄養をたっぷりとって、産卵期になると1日2000個以上の卵を産むのです。
    ミツバチの巣の良し悪しは、女王蜂によって決まります。優秀な女王蜂はたくさんの卵を産みますし、産まれた蜂もよく働くようになります。蜂がよく働けば、それだけ蜜もたくさん集まって、たくさんのはちみつが採れるというわけです。
    ですから、いい巣を作ろうと思ったら、まずはいい女王蜂を育てなければなりません。病気に強く、生殖の力の旺盛な女王蜂を冬の間に育てるのが、養蜂家の重要な仕事のひとつです。ひとつの巣の中には、女王蜂候補が何匹かいますので、様子を見ながら、最も優秀だと思われる蜂を最終的に1匹だけ残すのです。これには、長年の経験が必要になります。

ひとつの巣に女王蜂は1匹しかいりません。ということは、新しい女王蜂が育ってきたら、その蜂は新しい巣を作らなければならないということです。新しい女王蜂が誕生して、新しい巣をつくるためにたくさんの蜂を引き連れて出て行くことを「分蜂(ぶんぽう)」といいます。
分封の時に古巣を離れていく蜂は、全体の半数にも達しますから、養蜂をしている方から見れば大きな損害になります。ですから、分封をあらかじめ防ぐために、新しい女王蜂が育ってきたらすぐに巣から引き離さなければならないのです。
女王蜂は、働き蜂から比べると驚くほど長生きします。私がこれまで育てた女王蜂は、最長で3年くらい生き続けました。場合によっては、5年くらい生きることもあるようです。女王蜂が死ぬと、女王蜂のもとで成立していたミツバチの社会も死んでしまいます。ですから、女王蜂が死んだら、すぐに新しい女王蜂を人の手で入れてやらなければなりません。

ミツバチの病気と習性

ミツバチの巣は、時折、病気に侵されることがあります。病気は発生の初期に見抜かないと、巣に蔓延して、巣の中の蜂がすべて死んでしまうこともあります。
ミツバチの病気で最も一般的なのが、腐蛆(ふそ)病と呼ばれるもので、蜂児(蜂の幼虫)が溶けてしまう病気です。巣の中でこれが発生すると、強烈な匂いがします。もし、この病気の発生に気づかずに、はちみつを搾ってしまったら、はちみつはもちろん商品にはなりませんし、はちみつを搾るのに使った遠心分離機も二度と使えなくなります。
病気は、発生したらすぐに対処しなければなりません。その際に重要なのが、養蜂家の視覚と嗅覚です。ミツバチに長年接していると、巣箱から巣枠を取り出してざっと眺めただけで、異常のある部屋がすぐに目につくものです。腐蛆病の場合なら、発生したごく初期の頃から独特の匂いがしますから、それを察知しなければなりません。私はこれまでの経験で、巣の外からでも、腐蛆病の兆候を察することができます。
ところで、ミツバチは、蜜を集めると必ず自分の巣に戻ってきます。同じ形の巣箱が何十個も並んでいても、ほとんどほぼ間違えることもなく、一直線に自分の巣箱に帰ることができます。
これはホルモンの働きによると言われています。でも考えてみれば、人間にも似たような能力はあって、同じ造りのマンションがずらっと並んでいても、自分の住んでいる部屋はわかるものです。酔っぱらったお父さんが、間違って隣の棟に入っていってしまうことはあるかもしれませんが、普通は間違えません。
ごくまれに、そういう酔っぱらったお父さんのようなミツバチもいて、隣の巣箱に間違えて帰ってしまったりします。そういう場合は、その巣の中にいるミツバチが、「ここじゃなくて、あっちだよ」と教えてくれるのです。

ミツバチはなぜ益虫か

ミツバチは、人間にとって益虫だと言われます。蜂はお尻にある針で人間を刺します。それなのに、なぜ益虫なのでしょう。
もちろん、はちみつという最高の自然の恵みを私たちに与えてくれるからということもありますが、理由がもうひとつあります。それは、ミツバチが農作物の花粉の交配をしてくれるからです。
ミツバチは、花から花へと飛び回りながら蜜を集めます。その時、体についたたくさんの花粉を花から花へと運ぶのです。それによって雄花と雌花が交配し、果物ができるのです。これをポリネーションといいます。
ポリネーションは、人間の手によって行われる場合もありますが、ミツバチにやらせた方がいい品質の果物ができる場合が多いのです。
メロンやイチゴなどの栽培では、ミツバチによるポリネーションの方が主流になっています。
養蜂家の中には、このポリネーション用にミツバチを育てて、果樹農家に貸し出しているところも多くあります。西澤養蜂場でも、一部のミツバチをポリネーション用に貸し出していますが、ほとんどは採蜜に利用しています。

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